一人で住んでいた母が死んだ。
死ぬ10日前くらいには電話で話してて、いつもどおり、喧嘩をして切った。
最後の会話は、
俺「そんなこと言われる筋合い無いよ。切るからね。」
母「なにそれ…。」
だった。
遺体確認で見た母親は少し腐敗が進んでいて、触れることさえできなかった。
なんとか諸々の手続きを片付けながら一ヶ月とちょっと経ったらしい。
仕事にも戻って、普段通りの生活になり、ゲームなんかもするようになった。
普段通りの生活になればなるほど、母が居ない事実が嘘に思えてしまう。
生きてた間は嫌いだったはずの親は、やっぱり大きい存在で、失いたくない存在だったんだなと実感する。
50で死んでしまった母親に、まだ何も返せていない気がするし、何もしてやれなかったななんて思って、
でも後悔してもどうにもならないことってあるんだなぁみたいな。
この後悔をどこまでも引きずって生きていくんだろうか、俺は。
母親に面と向かって感謝の言葉とか言ったり、結婚式とか孫の顔見せたりしたかった。
二度と会えないんだよな、もう。