真面目に答えず、出来る限り嘘と虚構を織り交ぜて答えていきたい。
難しく考える必要はない、君がやるべきことは「聞く」ことだ。
後は相手に悟られない程度に、相槌をうっておけ。
おっと、間違うなよ。
「内容を把握して建設的な答えをする」だとか、「助言をする」だなんてことはしないほうがいい。
正論は人を救わないしな。
フィクションの世界などで、ヌイグルミ相手に話しかけるシーンがあるが、あれの延長線上に過ぎないんだ。
そもそも感情表現なのだから、思慮深さだとか客観的な意見などは必要がない。
勘違いしている人もいるが、「愚痴」というものはコミュニケーションにおける「相談」などとは性質が違う。
そこに君という「個の考え」が介入する必要はない。
もし違うのならば、君の知り合いのするソレはそもそも愚痴ではないということだ。
つまり、仮に愚痴の対応について難しいことがあるとすれば、それは愚痴であるかどうかを見分けることだけだな。
今回、学ぶべき教訓はこうだ。
愚痴をこぼす人間が受け手のことを考える程度の思慮があるなら、そもそも愚痴なんてしないのだから、こちらも多少は不真面目なくらいが丁度いいのさ。
もちろん、君がその知り合いに関心がないのならば“親身”になってあげればいい。