2016-01-10

婚活へのちょっとした違和感

この世はおしなべてお互い様である

そして、お互い様というのは、受けた恩を返すことによって成立する。

家族に恩を受けたのだから家族に恩を返すべきというのは、よほどこじれた家庭でなければ成り立つ。

また、社会やその構成員から恩恵を受けてきたのだから、お前も社会に恩を返していけ、

というのに対しても、ほぼ異論はないと思う。

しかし、前者が求めるのが対象限定された深い愛情なのに対し、後者が求めるのは広く薄い献身であり、

両者は本質的に異なる。

さて、結婚というのは、人が出会い、新しい家庭を作ることであるという。

しかし、成人してから出会う多くの場合、お互いに受けた恩もなければ、返すべき恩もない。

例えば幼なじみだったり、同棲期間があったりすればまた別だろうが、そういうケースばかりでもないだろう。

特に最近婚活とか言われるように、男女ともに条件面である程度完成した相手を求める風潮がある。

正直、怖くないのかな、と思う。

そりゃ、昔はお見合いも盛んだったらしいが、そういう場合当人同士の繋がりの薄さは、

家同士の付き合いでカバーされていたはずだ。

お見合いをやったら、愛情のなさはそのままに、おそらく当人だけでどうにかしないといけない。

そういう人間がいきなり家族として踏み込んでくる根拠は何か。

これまで支え合ってきたわけでもないのに、なぜこれからは支え合えると思うのか。

後の世代に恩を返すというのなら、子なしの家庭は恩知らずということなのか。

これらの問いについて、答えが出ずにいる。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん