「あらゆる物事は単純化できる」という考えの人は驚くほど多い.各種コメント等を眺めるとそう思う.
宗教や人種等に全てを帰着させる陰謀論はその最たるものだが,「一言で説明して」といった要求等の根底にはおそらくこのような考えが存在する.
もちろん,単純化できる事象は数多く存在する.そして,短くて済むのであれば短い方が良いのは道理だ.
で,このことを学問的に理解するのに,計算量の概念を持ち出すといいのではと思いついた.
クラスP≠NPの場合,NP困難に属する問題であることを証明すれば,その問題は最悪の場合効率的には解けないことが保障される.
説明することと解を見つけることは違うと思うが。