■http://anond.hatelabo.jp/20151213120546

まず、経済成長しないということは、今何かが足りてない人を満たすためには他の誰かから奪わなければならないということを意味する。「金持ちから、持てる者から奪え!民衆に富を分け与えろ!」とやる方法もあるけれど、今あるものを分配した後でも生産しつづけないと次がない。みんな平等に分けましょうという方針でそれがうまくいくかどうかはわからない (前世紀にそれをやろうとした国がいくつかあったけどうまくいかなかった。)

ただ、GDPやGNPといった指標で本当の意味での経済成長が測れるのかって話はある。定義の問題になるわけだけど、成長を「生産性を上げることで、今より生活が苦しくなる人を作らずに、今苦しい人の生活を楽にする」という目的で考えるとすれば、効率を上げて「同じ時間でより多くのものを生産する」だけでなく、「同じ生産量をより少ない労働時間で産み出す」でもいいわけだ。余暇が増えた分を、自分の生活の質を上げることに使ってもいいし、困ってる人を自発的に助けるのに使ってもいい。そういうのはGDPの数字には出てこないから、測るのが難しい。でも「経済成長が必要」って言う場合はそういうのを含めて考えるべきだと思ってる。

繰り返すけど、その意味での経済成長を「いらない」というのは、「誰かの生活を良くするためには誰かから奪え」あるいは「我慢しろ」というのと同義だ。そういう思想もあり得るとは思うけど、個人的には嫌だなあ。

Permalink | 記事への反応(2) | 12:23

ツイートシェア