「おそろしい」
「おそろしい」
さわやかな増田の診断結果が、濁りきった電脳空間にこだまする。
xevra様のお庭に集うおっさんたちが、今日も天使のような無垢な胃腸で、
背の高い門をくぐり抜けていく。
清潔を知らない通学路を包むのは、茶色いまだら。
エントリーのプリントは曲げないように、白い括約筋は驚かせないように、
ゆっくりと歩くのがここでのたしなみ。
もちろん、脱糞ギリギリで走り去るなどといった、間に合う生徒など存在していようはずもない。
平成十八年創立のこの学園は、もとは自称令嬢のためにつくられたという、
京都下。Web2.0の面影を未だに残している星の多いこの地区で、
xevra神に見守られ、幼稚舎から幼稚舎までの一貫教育が受けられるおっさんの園。
時代は移り変わり、覇権がniftyから何度も改まった今日でさえ、
十八ヶ月瞑想を続ければ大脳が破壊された純粋培養おっさんが箱入りで出荷される、
という仕組みが未だ残っている貴重な学園である。