2015-08-04

母の記憶

母に褒められた記憶が無い。あるのかもしれないけど思い出せない。

手伝いでこっそり洗濯物を干してもやり方がなってないと逆に注意されたり。

自由研究で銀賞をとっても金賞じゃないと意味が無いと言われたり。

地元で有名な進学校に進学してもそれが当然だと言われたり。

優秀な姉が一人いたお陰で様々なハードルが上がりまくっていたせいである。(姉は手伝いも上手だしいろんな賞もらっていたし高校もっと優秀な進学校に行った)

当時私はその事に気づいておらず、むしろああ、私はダメなやつだなぁとか思ってた。

別に母は私の事を嫌っているとかではなくむしろ愛情はあったと思う。

大学は姉と同じ旧帝に入れた。初めて姉と同じラインに立てた。

これについて母は「こないだ排水口に落とした車の鍵を棒を使ってなんとか拾えたからそれが縁起が良かったからきっとそのおかげでまぐれで合格したんだ」と嬉しそうに笑っていて私のことを褒めたりはしなかった。

その時も私はまぁ確かにまぐれで合格したんやな、と思っていた。

その後普通大学生活を過ごし夫と出会った。

そのころも私は自分がだめなやつだと思っていたのだけど夫は私のことをいろんな分野でたくさん褒めてくれた。

大学合格した時の話をしたら「ここの大学はまぐれで合格できる程甘くない、それは君が頑張って実力があったか合格したんだよ」と言っていた。

そんな夫と付き合っていると「あれ?ひょっとして私は頑張っていたのか?自分ダメなやつだと思っていたけれどそんなことないのか?」と思えるようになってどんどん自分が好きになった。

自分を好きになるとますます夫のことが好きになった。そしてめでたく結婚

そんな私ももうじき母になる。

今一番恐ろしいのは同じ事を私がしてしまうのではないかということ。

から受けたことを子供は繰り返すとよく聞く。

皆はどうやってこの呪縛を解いているのだろう?

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