バイト先が遠くて、アパートを出るのは朝早く。帰宅は19時位だった。
体調を崩して何日か休んだ時に気付いた。
午前中には近所の年配の方が集まり、午後には子供やその親が集まる公園だと。
集まるからってうるさいとは思わなかった。
話してはいるんだろうけど、まあ気にはならなかった。
そして、またほとんど日中はいない日々にもどったころ、ずっと空いていたアパートの隣の部屋に30代位の夫婦が引っ越してきた。
しばらくして、また体調を崩してバイトを辞めた。
一緒に住んでいた人の言葉に甘えて、しばらくゆっくり家で休んでいた。
休んでいて、何かおかしい気がした。
一日だけじゃない、何日も。休んでいる間、ずっとそうだった。
理由はすぐわかった。近所の人と話した際、教えてくれた。
うちの隣の部屋のダンナさんが抗議していたのだ。
年配の人たちにも同じような態度でうるさいと。
自治会の、50代前半位の人が抗議に言った際には、
自分は夜勤で、昼休んでいるのを邪魔するんですよ、わざと大声出したりして、
と言って、抗議をやめるつもりはないとやんわり断ったらしい。
その後、そのダンナさんは市役所や小学校、幼稚園にも、高齢者や子供、そしてその親がどんなにうるさいか繰り返し抗議をした。
そして、公園には誰も近寄らなくなった。
公園だけじゃない、その近所は静かになった。
子供は近くじゃ遊ばないし、玄関先で会話する人もいなくなった。
近所の人と話をした次の日、うちにも抗議で来た。
それから、通勤の自転車の音がうるさいやら頻繁に抗議するようになった。