平本アキラ、古谷実は共に連載中に著しい画力の発達が見てとれる漫画家だ。
とくに平本アキラは「アゴなしゲンと俺」の1巻と「監獄学園」を見比べると同じ作者とは思えないほど画力が上達している。
なぜここまで画力がアップできたのか。二人の絵の特徴を探ってみた。
ブサイクを主人公に置きながらエロティックな美女やイケメンも同時に描いているので、醜い・美しいの振れ幅が広くなり、多彩な特徴の人間を描けるようになった。
毎回アクロバティックで多彩なアングルから描いた動きのギャグが散りばめられているため、体のバランスや関節の動きを隅々まで描くことになり、解剖学的な人体の特徴を捉える事ができた。
ギャグ表現のために古典マンガのパロディ・劇画調・ヘタウマなど過剰なデフォルメを描き分けるため、他の漫画家の画風を研究することにより表現の幅が広がった。
ギャグ漫画における分かりやすい喜怒哀楽を描くため、表情や体の動きで感情を捉える訓練に繋がった。
1~4を日々描き続けて量をこなすこと。やはりこれが大きいだろう。