しかし、実はそんなゴミ箱をひっくり返したようなデザインの方が合理的で実用性に優れている場合もある。
例えば、楽天は基本的に商品ページで目的の商品画像をスクロールせずに見ることが出来る範囲に置いていない。
ユーザーにページの下までスクロールさせて大量の商品広告を見てもらうことに徹している。
これはコンビニやスーパーで最も売れる商品を入口から最も遠い場所に置き、客に店内を歩かせて他の商品も見てもらう手法とよく似ている。
欲しい商品が既に決まっている場合は、広告は邪魔でスクロール移動は完全な無駄でしかない。
だから、能動的に商品を検索して比較検討することができるユーザーにとってはAmazonのようなデザインの方が便利。
しかし、目的の買いたい商品を探し比較検討することは何だか面倒くさい。
そもそもリテラシーの低い人にとっては商品を検索して比較すること自体がとてもハードルが高い。
多くの受動的なネットユーザーにとっては、ネットは紙(チラシ)のすごいバージョンでしかない。
だから楽天のように販売側が売りたい商品を広告で大量に提示してもらう方が親切だし、日本の文化に最適化された優れたデザインだといえる。