首都圏のSI屋なのだが、7月末で4月入社の新人が辞めていった。
彼が俺に辞めることを話してくれたのは、自身が決めて上司に話すまでの間だったのだろう。職場への批判は一切せず、自身への言い訳だった。そして俺は彼を引き止めることができなかった。
この業種を続けていけば彼の人生にプラスになることがあるのだろうか、と考えた時に引き止める言葉は一切浮かばなかった。当然向き不向きもあるだろう。しかし今のSI屋に向いている人格を持つ人は非常に少ないと思う。いわゆる「ブラック企業」に務めることに抵抗がない人だけがSI屋に向く。
俺が今これを書いているのも、土日勤務が終わった後だ。当然明日は仕事だ。来週は日曜だけ休もうと思っている。ちゃんと仕事をするためには休むことも必要だからだ。そう考えると本当に休みなんてあるわけないのだが。
単に休みが少ない。これだけでも辞める理由には十分だろう。業務的に瞬間最大で休めない時期がはどんな仕事だってあるだろう。SI屋はそれが一生続く。もはや今のSIは労働集約だからだ。手を止めない。ただそれだけが仕事の本質だ(当然そうじゃないところもあるだろうけど絶対数は少ない)。
自分が彼の親だとしたら、そんなところに務めて欲しいとは思わない。単にそれだけが理由で彼を引き止めることができなかった。年間休日数116日。俺の昨年実績は43日。有給消化は体調不良の2日だけ。上司から「有給消化しろ」だなんて言われたことがない。俺が上司だったとしてそんなことは言わないだろうとも思う。
メンバーならその判断でまったく問題ないが、 管理者や経営者までが同じ判断になっていることはコンピュータ業界にとって致命的な問題だと思う。 問題を解決すべき人間が気がつかな...
鏡に話しかけてる少女とか ポケットにナイフを忍ばせた少年の話はどこにいったの?