本当に嘘をついたことがない。
幼少期は親に「こっそりゲームしてたでしょ!」「塾サボったでしょ!」とか言われても、目を泳がせまくりながら「えっと~あの~」とか言ったり、あるいは口先でごまかしたりはしたけど、その際に「していないこと」を「した」と言ったり、「した」ことを「していない」と言ったり、とにかく事実と異なる内容を口に出したことは一切ない。
就活の面接でも本当に第一志望の会社以外には「第一志望です」とは口が裂けても言わなかったし(そのかわり「第一志望群です」とは言った)、他の質問にも絶対に正直に話した。
女の子にささやく甘い言葉というのも本当に好きな一人にしか言ってない。
親や妻の手料理もおいしくない時に「美味しい」とは絶対に言わない。
2ちゃんねるやこういった場で釣りの書き込みをしたこともない。本当に誓って言うが、嘘を言ったことが無い。
教育の賜物なのかなんなのか、嘘を言うことに対して心からの拒否感があり、良い嘘を思いついたとしてもついぞ口に出すことができないのだ。
だから、自己診断のアンケートみたいなので「嘘をついたことが無い」という質問には必ず「はい」を選択している。
ところが最近、アンケートに頻出のこの質問は「回答の信頼度を測定するために聞かれている」ということを知った。
つまり、「人生において嘘をついたことがない人などいないから、この質問にはいと答えた人はアンケートに対して誠実に向き合っていない」というのだ。
ということは今まで自分が答えてきたアンケートはすべて無効にされていたということなのか。
そんな馬鹿な。
なんで「嘘をついたことが無い人などいない」と言える?
それこそ嘘だ。嘘を使わなくとも人生なんていくらでもうまくやれる。
嘘を使わなくたって、まともな大人に育つし、希望の会社に就職できるし、好きな人と結婚だってできて、何年でも仲良くやれる。
むしろ「こいつは嘘をつけないやつだから、今の誉め言葉はおべんちゃらではないんだろう」みたいに受け取ってもらえたり、ポジティブな効果しかない。
みんな何をそんなに偽ることがあるんだろう?
塾をサボるようなのも大きな意味での嘘に含めてるんじゃねえかな。 嘘を言ってはいないけど行くものってなってんのに行ってないのは騙し・裏切りにあたるし