2015-06-24

無条件に肯定してくれて愛してくれる存在が欲しい

「無条件に肯定してくれて愛してくれる存在が欲しいんだ」

僕は汚い部屋のベタベタフローリングに座って、下を向いて話した。

「ついでに可愛くなきゃダメなんでしょ?」

容姿のよくない天使が言った。

自分を無理やり女にしたような顔だった。

殴りたい顔だった。

気持ち悪くて、見たくないので最初以外殆ど天使の顔を見ていなかった。僕は天使と話す時はいつでも顔を見ないで他のとこを見ていた。

PCにはミスキャンパスの出場者の顔写真が表示されていた。

本棚には美少女が表紙の本で溢れかえっていた。

「他の天使が羨ましい。。。 いろいろなもの肯定してあげて、感謝してもらえて 人間ですら羨ましい時があるよ」

理不尽だった。

この天使容姿がひどいから、人々から受け入れられないのだ。

可愛い顔になりたいよぉ 罰なのかなぁ」

臭い僕のベッドにボタボタと涙やら鼻水やらを流した。

「僕たち、自分たち人生限界が見えてきているよね」

「いつまで、生きるかわからないの 天使は。。。」

「僕だって、いつまで生きるかわからないよ 自分性的必要とされることはないよ 金を払うか犯罪をしなきゃセックスができないよ」

「一緒になりたくないけど一緒だよね」

「そうだ いいことをすればいいことがあるかもしれないよ」

可愛い顔になれるかな」不細工な顔だったが一番マシな顔をしていた。マシなだけだったけど。

「もしかしたらそうかも」と自分ですら信じたいことを言った。

彼女の顔は少しだけ希望があるような顔をしたのだった。

ない希望に期待しているのだった。

全く、容姿がよくないうえに頭も悪かった。

今、この天使はいない。

結局、可愛い顔にはならず死んでしまった。

家の狭い風呂場で血まみれで死んでいた。死に顔もキモかった。

まり見たくない亡骸は消えてしまった。

結局、美しくなきゃ受け入れられないのだ。

悲しいというのはこういうことなのか。

でも笑顔で死んでいたので彼女は死んで良かったのかもしれない。



しばらく、ここに文章投稿するのをやめようと思います

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