2014-05-28

教えて!リフレ政策

デフレは悪で、リフレ政策デフレ脱却すべし、とずっと思っていたんだけど、ちょー混乱中。

まず自分理解を書いておくと、なんでデフレが悪なのかというと、賃金下方硬直性名目金利の非負制約(=実質金利の高止まり)で需要が落ち込み、潜在成長率が達成できないから、というもの。で、どうして混乱しているかというと、

日銀岩田規久男総裁は26日、東京都内で講演し、日銀の大規模な量的金融緩和策が日本経済の潜在成長率を引き上げたとの見解を示したうえで、現状では「(成長率は)実質1%ぐらいがせいぜい。政府が目指す2%に上げるのは成長戦略の役目だ」と話し、政府の取り組みに期待を示した。「金融政策にないものねだりをしてもらっては困る」とも述べ、“追加緩和頼み”にクギを刺した。

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140526/fnc14052621170009-n1.htm

潜在成長率が1%ぐらいがせいぜい、というなら、潜在成長率をデフレ下でも達成できているじゃん! デフレスタート1995年とすると、1995~2012年度の平均成長率(実質)は0.84%。ほぼ達成してるし、まあそれでも少しは足りないと言えるけど、リーマン2008年度を除くと1.11%。リーマンは外部要因だと割り切るなら、ちゃんと達成してる。

上記報道元ネタであろう講演の原稿・資料は日銀サイトにアップされているんだけど、そこには、

こうしたポリシー・ミックスの中で、金融政策役割は、直接的には「デフレから脱却して、2%の物価安定目標を実現すること」に尽きるわけですが、潜在成長力との関係では次のように整理できると思います

第一の役割は、言うまでもなく、大規模な金融緩和により総需要を刺激し、需給ギャップを解消することにより、経済を本来の潜在成長軌道に復帰させることです。デフレ不況悪循環を、デフレからの脱却により断ち切ることとも表現できます

http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2014/data/ko140526a1.pdf

いや、ボクもそうだと思ってたんだけどさ、潜在成長率が1%ぐらいなら需給ギャップないじゃん! もちろん、循環局面によってはあるけどさ、上に書いたとおり、循環を均して中長期的に見ればギャップないじゃん! ってことはさ、デフレは悪じゃないの? デフレ不況悪循環ってどう考えればいいの? 日銀はずっと(黒田総裁になる前から)潜在成長率は1%もないよ、と言ってきていて、それは需給ギャップがない=デフレは悪じゃないって言い訳だと思っていたんだけど、実は昔っから日銀は正しかったの?

誰か教えて!

  • えっと、潜在成長率 = 実質成長率じゃないよ。Wikipediaからひくと 可変NAIRUアプローチでは、インフレ率の変化なしに達成できると見込まれる実質成長率が、潜在成長率ということになる...

  • 早漏すぎる。デフレから(マイルド)インフレに変わった途端に、実質成長率が大きく伸びるなんてのは有り得ないっしょ。卍解じゃねーんだからさ。実質成長率ってのは名目成長率とGDPデ...

  • 元増田です。レスありがとうございます。 えっと、潜在成長率 = 実質成長率じゃないよ。Wikipediaからひくと(略)これはつまり、NAIRU(インフレ非加速的失業率)の状態で、達成できると...

    • でも、なんで岩田副総裁は潜在成長率を低めに見積もられているのかな。日銀官僚に洗脳されちゃったんでしょうか? 日銀の推計が正しいと仮定すると、要はあんまり余ってなかった...

  • ・1995年から今までの平均的な潜在成長率は、今この瞬間での潜在成長率と違うこと。 ・成長率はたとえば失業率が自然失業率のような水準にあるところから計算しているのでもな限り...

  • なんでデフレが悪なのかというと、賃金の下方硬直性や名目金利の非負制約(=実質金利の高止まり)で需要が落ち込み、潜在成長率が達成できないから ×潜在成長率 ○潜在GDP http://...

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