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調査は主要企業1362社と来春卒業予定の学生1225人を対象に9~10月に実施した。企業は採用担当者に個人的見解として聞いた。
「ブラック企業だと思う条件」は、企業、学生ともに「残業代が支払われない」がトップでそれぞれ8割近い。これに「セクハラ、パワハラがある」がともに7割程度で続いた。
一方、「成果を出さないと精神的に追い込まれる」(学生67%・企業49%)▽「給与が低すぎる」(学生63%・企業34%)▽「残業が多い」(学生57%・企業34%)▽「有給休暇を取りづらい」(学生50%・企業27%)--については、学生と企業との認識差が大きく、学生の選択率の方が高い。これらの項目は2014年に行った前回調査と比べてみると、学生の選択率は10ポイント以上増えており、学生のブラック企業に対するイメージが、膨らんでいることを示している。
また、ブラック企業になると考える1カ月の残業時間の目安は、学生は「40~60時間未満」(27%)が最多だったのに対し、企業は過労死ラインとなる80時間を超える「100~120時間未満」(25%)が最も多かった。
採用担当者の約3割は「自社をブラック企業だと思う就活生がいる」とみており、従業員数が多いほど増える傾向がみられた。企業からは「ブラック企業という言葉が先行している」(不動産)という懸念も多かったという。【渡辺精一】