2024-10-02

情報実在関係

基本定義

公理

1. 実在存在公理:R ≠ ∅。

少なくとも一つの実在存在する。

2. 情報の非矛盾公理任意の i ∈ I に対し、φ(i) ≠ ∅。

情報は少なくとも一つの実在と両立する。

3. 情報の結合公理任意の i, j ∈ I に対し、φ(i) ∩ φ(j) ≠ ∅ ならば、k ∈ I が存在して φ(k) = φ(i) ∩ φ(j)。

情報の組み合わせは、その情報に両立する実在の交わりに対応する。

4. 情報の順序公理任意の i, j ∈ I に対し、φ(i) ⊆ φ(j) ならば、情報 i は情報 j 以上に情報である

より少ない実在と両立する情報は、より情報である

5. 矛盾否定公理:φ(i) = ∅ となる i ∈ I は存在しない。

矛盾する情報(どの実在とも両立しない情報)は存在しない。

定義

情報 i が情報 j 以上に情報であることを表す。

  • メート(最大下界):i ∧ j を φ(i ∧ j) = φ(i) ∩ φ(j) と定義する。

定理証明

定理1:情報状態の半順序集合

集合 (I, ≤) は半順序集合である

証明

  • 反射性:任意の i ∈ I について、φ(i) ⊆ φ(i) なので、i ≤ i。
  • 対称性:i ≤ j かつ j ≤ i のとき、φ(i) = φ(j) なので、i = j。
  • 推移性:i ≤ j かつ j ≤ k のとき、φ(i) ⊆ φ(j) ⊆ φ(k) なので、i ≤ k。

よって、(I, ≤) は半順序集合である

定理2:情報状態のメート半束

集合 (I, ≤, ∧) はメート半束を形成する。

証明

  • メートの存在公理3より、任意の i, j ∈ I に対し、k = i ∧ j ∈ I が存在して φ(k) = φ(i) ∩ φ(j)。
  • 交換律:φ(i ∧ j) = φ(j ∧ i) なので、i ∧ j = j ∧ i。
  • 結合律:i ∧ (j ∧ k) = (i ∧ j) ∧ k。
  • 冪等性:i ∧ i = i。

よって、(I, ≤, ∧) はメート半束である

定理3:情報可能実在を減少させる

情報を取得することは、可能実在の集合を増加させない。

証明

情報 i を持つエージェント可能実在は φ(i)。追加の情報 j を取得すると、新たな可能実在は φ(i) ∩ φ(j) = φ(i ∧ j)。

φ(i ∧ j) ⊆ φ(i) かつ φ(i ∧ j) ⊆ φ(j) であるため、可能実在の集合は増加しない。

定理4:矛盾した情報存在しない

どの実在とも両立しない情報存在しない。

証明

公理5より、任意の i ∈ I に対し、φ(i) ≠ ∅。したがって、φ(i) は常に少なくとも一つの実在を含む。

まとめ

この公理的体系は、情報実在の集合をどのように分割し、エージェント情報を取得することで実在理解をどのように精緻化するかを形式化している。定理を通じて、情報が不確実性を減少させることや、情報情報量に基づく順序付けなど、情報基本的性質を示した。

  • ご提案いただいた深い考察ポイントに基づき、さらなる分析を進めてみます。 ### 1. 情報の概念の深化 #### **情報の粒度** 情報の最小単位を考える際、伝統的にはビット(0または1)と...

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