この世に生まれて、イケてない子ども時代とパッとしない社会人生活を送ってきて、うっかり出会った妻との間に子どもができ、親になった。親であることは尊い。こんなに尊いとは思っていなかった。なぜか。親であるというだけで役割が生まれる。子どもにとっての親は自分だけであり、無条件で頼られ、それなりに尊敬されたりする。親であるというだけで。これは大人になるまでに存在意義をそれほど感じられなかった増田にとってとてつもない価値で、親であることは大変なことも多いけど、ギリなんとかやっていけるレベルだし、なんとかやっていけるレベルに設定されているような気もする。難易度調整的に。だから、親になることを躊躇するような社会状況が広く存在するんだとしたらそれは結構シンドいし、結婚するのもしないのも自由、子どもを持つも持たないも自由というのは良いんだけど、その分社会的に価値を感じることのできる機会、しかも最も大きいものを失ってるかもしれないというのは認識しておいたほうが良い気がする。親になること、そして社会に親が増えることが及ぼす個人的、社会的にポジティブな効果は計りしれない。少子化は少親化でもある。