数学の証明でエレガント、華美、華々しい証明法と言えば、 小中学生や高校生は、 ピタゴラスの定理の証明と、ユークリッドの第1補題を思い浮かべるだろう。前者は、エレガントさの
4つの要件を満たし、ユークリッドの補題は、一般的な解き方の代表的なものである。しかし・・・ 4要件を満たし、なおかつ、一般性もある定理なんてあるのか?そういう全ての要素を満たした
最高の技術があれば、いうことはない。
理学部数学科の人は、繰り言のように、デーンの補題、ツォルンの補題、という。 しかし、そんなことを言われても一般人はなんのことか分からないだろう。大体、補題とは何か?
強い数学的帰納法の原理は、おそらく、スマートで、簡潔、驚愕的で、一般性のある技術である。しかし、 数学的帰納法はいかんながら、数論や組み合わせの、原理なので、何も目新しいところが
ない。つまり、新規性以外の4要件があるのが、ストロングインダクションである。そうすると、5要件を全部満たす技術は、いきおい、補題にそそがれる。しかし、そんなことを言われても、