主人公がクリエイターの作品で間々見るやつね(なんか小説に多い気がする)。
その手の作品で言う「物語の力」って「現実の人間への影響力」なんだよね。
人生が変わったとか心が救われたとかね。
そういうのを見るたびに思うんだけど、そんなに人を救いたいならもっと現実へのダイレクトな影響力のある活動に精を出せばいいんじゃねえの?
お前の作品を買わせるよりもっと広範にたくさんの人を救える仕事や活動がいくらでもあるでしょ。お前の作品じゃお前の作品を面白いと言ってくれる中でも物凄く感受性が強くて都合のいいお客さんしか救えないじゃん。そんなことしてる場合じゃないよ。
もちろん、結果的に生身の人間による働きかけよりフィクションを介する形を取ったことで救われるケースもあるかもしれないけど、人を助けたいならそんな虫のいいレアケースを当てにするより先にやることがあるでしょ。
物語の力を信じてると宣う作品が現実への影響力を競ってんの、そんな土俵で競ったら宗教でもない限り現実に勝てるわけないんだよ。
(そして、その手の作品で「物語の力」を発揮する劇中劇がたいていノンフィクションや私小説に近いくらい作中主要キャラの人生を反映してるのも、結局現実の方が強いって話に見えちゃうし、物語を貧しくしてるとしか思えないんだわ)
物語の力を信じるっていうなら現実に影響しましたなんて権威を求めず、物語の中でしかあり得ないようなことを掘り下げていってくれた方が物語の力を信じてる度あるけどな。
それに触れた現実の人間が何かしら影響を受けるかもしれないけど、そんなのは誇ることじゃないでしょ物語の力を信じてるならさ。
でもクリエイターは何万人ものファンから感謝されてるけどおまえのことを見てくれる人は0人ですよね