好きなものを仕事にした所で取引先との確執が消えるわけじゃない。
良く分からずに知ったかする人間への苛立ちや、自分たちでマスクデータにした情報をこちらが知らないことを何度も説明されてようやく気づく間抜けへの殺意、もしこれが好きなものを仕事にしたとして許せたとは思えない。
それなりに知識がつき拘りが増えるに連れ、仕事の中で些細な苛立ちに過ぎないものにやたらと激昂しそうになることが増えてきた。
就職するのに必死にであまり興味がない分野に入ったおかげで、「まあゆーてどうでもいいよな」と割り切れるから耐えられているが自分の詳しいことだったらどうだったんだろうか。
たとえば、オタクの街のオタクショップの店員として働くオタクがお気に入りの百合アニメの服を着て出勤した日、ふとこう言われるのさ「いい服だな。ラブライブだろ」って、耐えられるんだろうか?
1日なら、1回なら、耐えられるかも知れない。
だが毎日何十回もそういうことが起きたら爆発するかも知れない。
ふとそう思うことがある。