中学生イコール自転車通学みたいな土地柄だったから、入学する子供の数だけ自転車が売れてた。
今より自転車が高くてさ、普通の3段変速くらいの通学用モデルでも5万とか7万とかしてたよ。
毎年150人くらい中学に入学してたから、それだけで750万くらい売り上げてた計算になる。
大半は高校入学で一度買い換えるし、小学生や幼稚園児も乗るし、広告とかしなくても年商2000万くらいはあって、そこそこぬるい商売だったんだろうな。田舎だから家賃払ってないし、一家暮らすくらいの所得は残ったんだろうな。
何度かパンク修理に行ったけど、いつ行っても自転車の仕事はしてなかった。
子供の自転車は修理して長く使うっていうより、基本的に、成長とともに乗り捨てて大きな自転車に買い換えだしな。せいぜいパンク程度で、タイヤとかブレーキを交換するころには次の自転車だし。
そもそも工具あったのかな?
自転車屋なのに郵政カブの整備してたから、一式は持ってたんだろうけど。
昭和は遠くなった。