伊藤忠商事は、2月1日に始めた、不要になった携帯電話端末をファミリーマートで回収する事業の受け付けを中止すると、12日に発表した。想定よりも多くの問い合わせがあり、人的オペレーションに負荷がかかったためという。再開のめどは未定。
伊藤忠商事は「回収事業は2月1日から始めており、2月9日にプレスリリースを発信した。それをきっかけに問い合わせが増加し、当社の想定を超える端末が持ち込まれた」と経緯を説明。当初想定していた端末台数の明言は避けたが「持ち込まれた端末の数は数万台に及んだ」と明かした。
家庭内で使用していない携帯電話端末は、2021年時点で2.7億台あり、その価値は3兆円に上ると同社は試算。この数は今後も減ることはないと予測している。「今回の事業実証を通して、さまざまな課題が明らかになった。現時点での再開は未定だが、いただいた意見や反応を鑑みて今後につなげたい」とコメントした。
この事業は、都内25店舗のファミリーマートで不要になった携帯電話端末1台につき、ファミリーマートで利用できる1000円相当のクーポンを引き換えるというもの。ユーザーの中には、端末のジャンク品を大量に仕入れてクーポンと交換するものや、獲得したクーポンをフリマサービス上で転売するものなどもいた。