吉田秋生の歴史知らないとホモホモしく感じるのも無理ないよなぁ。
吉田秋生はBANANAFIAH連載より前のウーマンリブ真っ最中の時代に、女が女というだけで不利益を被る事なんかをテーマに「吉祥天女」っていう漫画を描いてるんだよね。吉祥天女読んだことある奴なら皆わかるんだけBANANAFISHの「アッシュ」って吉祥天女の「小夜子」とほとんど同じなんだわ。
今のはてなでよくある「女は性的搾取される」っていう言説に対して90年代に吉田秋生が「男だって性的搾取されるよ」って描いてんのがBANANA FISHなんだよね。(主人公のアッシュは番外編で男のみならずゴルツィネの雇った女講師からも性的暴行を受けてる)
吉祥天女でも小夜子の心の支えになっていたのは住む世界が違う同性の女の子だったから、BANANA FISHのアッシュの心の支えになってたのは日本に住む英二っていうのはその時の流れを汲んでるんだよね。
だからそこだけ切り抜くとホモホモしく感じるのもわかる。俺はホモホモしく感じるよりも悪い意味で都合のいい展開とか後付設定が気持ち悪く感じたわ。野球監督から性的暴行受けてたはずのアッシュが家出した先でマフィアのホモボスに目つけられる設定とか、終盤のアッシュの北斗神拳とかあんなに強かったら序盤のバーの襲撃の時すぐ鎮圧出来きてスキップ死ななかったろ……。