存在していた「エモい」を取り込んで、「エモい」を作り出すのは果たして「天才」なのか?それは「伏線」なのか?「神」なのか?
楽曲としての完成度に文句はない。でも、歌詞だけを取り出して見た時、違和感はないんだろうか。別に自分は彼らを好きでもなけりゃ嫌いでもない。だから、別にどう評価されようが構わない。単に自分がそういう歌詞文化を、そして軽薄な褒め言葉を好む若者文化にノれなくなった、感性が鈍っただけかもしれない。元から捻くれているというのもあるだろう。
「原作へのリスペクトがある」それは重々感じる。もちろん頭の中にその構図を焼き付けて、紐解いて、そうして紡ぎあげたものではあるんだろう。当人らには問題はない。楽曲の質も、もちろん素晴らしいものだろう。
ただ、伏線だなんだと騒ぎ立てて、「天才」と声高に吹聴するファンの皆々様にゾッとしてしまう。そりゃ貶されるより褒められた方が気分がいいだろう。ファンではない自分からしたら、賞賛の言葉を通して(褒め方に適切な/不適切な、というのも妙ではあるが)受け手の質を疑ってしまうだけだ。
自分はそういう道を辿ったバンドの出し殻にしゃぶりついている人間だから、彼らもいずれそうなったとして、それはそれで愉快だがね。
ファンの質が低いと感じる場合は踏み込まない方がいいと思うよ
もうエモいすら古くない?