中学校のときの友達Aが「みんなには言ってないんだけど、実は前世の記憶があるんだ」と俺に打ち明けてきた
俺はオカルトにハマってたのでリアルでこんな人がいたんだ!と感動していると
さらにイタコの血を継ぐ家系で、男だから能力がないけど姉と母には死者と話す能力があり、話したい人がいたら降ろしてあげるからと言われた
去年死んだおじさんに会いたいと頼むと
Aは快く承諾してくれて、次の日家に遊びに行った
さっそく死んだおじさんを降ろしてくださいと頼むと、母親は突如鬼のような顔になり、Aを張り倒した
「どうしてそんな嘘つくの」
「何回言ったらわかるの」
「家族に恥をかかせないで」的なことを言って、馬乗りになりAをボコボコにし出した
ここでAは嘘をついてたんだなって気付き、目の前で友達がボコボコにされてる様子にドン引きしてその場から逃げ去った
次の日、Aは顔にガーゼを貼って登校してきた
みんなには階段から落ちたと言っていたけど、俺には「母親は徐霊に失敗して、悪霊に取り憑かれるから狂暴なんだ。変なもの見せてごめん」と真面目な顔で謝ってきた
ボコボコにされたと記憶してたけど、言うほどボコボコじゃないかもしれない
思い出して動悸したり恐怖を感じたりはしないので、トラウマじゃなくてただの思い出