『妹の姉』でも思ったが、この人は自分の「絵の上手さ(下手さ)」にすごいコンプレックスがあるんだよね。
「絵がうまい」って言われたくて言われたくて仕方がない。
まあ、漫画家にはありがちだけど。
でも所詮漫画の絵なんて「伝わるか伝わらないか」みたいなレベルの話でしかないんだけど(絵のクオリティを気にするなら1コマに何か月もかける)、自分が「上手く見られること」が大事らしくて、
そう見えそうな「崩し方」「手の抜き方」も多用してる。
で、未だにそれを消化できてなくて、美大と(またか)、よりもよって京アニ事件とぶつけることで、コンプレックスを解消しようとする漫画だった。
美大生に嫉妬する犯人(要は自分だ)の描写があの体たらくで、美人漫画家の方に自分を重ねて悲劇のヒロインを気取ってるようでは、成功してるとはとても言えないが。
なにより事件を扱う前にしょうもない自分の内面くらい整理しておけよと思ってしまうんだが、なんていうか、それが「天才」と持て囃されるのが現代かあって気持ち。
絵が上手く見える崩し方手の抜き方覚えたいよ〜
このひねくれ具合よ 最高だな どんな生き方してきたんだ