そこは週末に訪れる珈琲屋さん。60代の夫婦が店を支えており、とても雰囲気が良い。
私は、いつもケーキとコーヒーのセットを頂く。最近は仲が良くなったので、世間話をよくするようになった。
しばらくすると 「もしよろしければ」 とノートとペンを渡してくれた。なんでも、店に来た人が自由に店への感想や感謝を書いているらしい。
色んな人が書いていたようで、他人の直筆の文字、文章をノートで読むのなんて学生ぶりだったからどっぷり読んでしまった。久々に学生の頃に戻れた感覚がした。
古いものだと、2018年頃からの感想などがあり、(この頃はコロナが無かったのか…)などと思っていた。
さて、せっかくなので私も一筆を記そうと思った時だった。
その真っ白な紙に向かって、何を、どんな言葉で、書けば良いのか、全く分からなくなっていた。私は、別に脳に障がいがあるというわけでもなく、麻痺などで手が動かせない、というわけでもない。
何でも書いていいはずのそのノートに、1文字目がまったく浮かび上がらなかったのだ。
社会人になってから、自由に書くという書き方をすっかり忘れていたのだと気づかされた。まだ私は24だ。
必死に自分で考えたその文章は、まぁ無様で、見向きもされないだろう文章。非常にショックだった。
10ページほど前にあった、4~5歳児が書いていたであろう文章のほうがよっぽど素敵で、真っ直ぐで、何よりも素直だった。
会社の歯車として動いている私の凝り固まった頭というのは、どこかでほぐす必要があるらしい。
コレを読んでいる人が、そんな1日を続けていたのであれば、是非一度ペンを手に取ってみて欲しい。
ムキムキのドラえもんとか描くことで一気にハードルを下げてみては
いや、あんた今自由に文章を書いてるやん