たくさんの名馬のレースを見てきて、ディープインパクトの勝ち方なんて興奮を抑えきれないけど、でもふとした時に思い出すのはライスシャワーが2着だったダービーと勝った菊花賞だ。
ハイスピードな加速や切れ味こそ無くても、ゆっくりじっくりとどこまでも伸び続ける黒い脚。
僕は学生達に言った。就職活動は数ヶ月の長い長距離レースだ。就職活動ではつらいことも不安なこともあるかもしれない。
でも、その中で一瞬だけ頑張るんじゃなくて、ゆっくりで良いから就職活動が終わる日まで、我慢強くジリジリと伸び続ける脚を使うことが大事だ。君らも、ライスシャワーになりなさい、と。
実際、当時競馬好きの就活生にはライスシャワーはめちゃくちゃ人気があったらしい
ライスシャワーを担当していた川島厩務員は「俺の息子が!」と叫びながらライスシャワーの元に駆けつけ、ライスシャワーの馬具を胸にかかえいつまでも泣き続けた。
落馬後、的場自身も全身を強打し重傷だったが、這いずるように亡骸に駆け寄った。「僕の体の痛みは時間が解決してくれるが、ライスはもう戻ってこない」。的場は、自分の代わりに散ったライスシャワーへの敬意なのか、負傷したにも関わらず一度も「痛い」と言わなかったそうだ。今でも的場はライスシャワーの話をすると大泣きすると言う。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm25179030
空の馬房をでかでかと映して、ライス無念みたいな感じでライスには同情的なのだが、出走を決めた厩舎や騎手に対してはかなり辛辣なコメントを書いていた。
昔も今も、競馬関係の記者はやたらと誠実な人とやたらとゲスな人と両極端になっているそうであり、競馬関係者が報道被害にあうケースが今でもかなり後を絶たないそうだ。
ウマ娘の盛り上がりはこうした風潮になにか変化をもたらしたりするのだろうか
こういうの読むと無理はさせても決して愛がなかったわけじゃなかろうに、と思ってしまう。 事故に遭わせたくなければ一生走らせなければいいわけだし。