禍福は糾える縄の如しとはよく言ったものだ。
現在28歳、男、独身サラリーマン。箸にも棒にもかからないような平凡な人生を送ってきたが、周囲を見回すと、つくづくと至言の至言たる所以に思いを馳せてしまうことがある。
大学を中退して行方不明になった高校の同級生は起業して成功した。東大に現役で合格した別の同級生は大学院で心を病んでしまった。早くして結婚して子供を作った女の子は2度の離婚を経てシングルマザーとして3人の子を育てている。米国留学を控えていた同僚はコロナで留学がなくなり、現職に見切りをつけて転職しようとしている。
人の噂話をしていると無意識にマウンティングのような目線が入ることがよくあるが、数年もしたら下に見ていた人が天の上に登り、逆に憧れていた人が意外と苦労していたりする。
大学進学で東京に出てきてからはそんな話をより多く聞くようになった。本当に人生というのは、この世というのは、何が起きるかわからないものだ。
ことわざを至言とか言うな