せめて玉ねぎをと思ったが、借金持ちが具など入れていいのかと思い、買に行くのをやめた。
唐辛子をハサミで切ってティーパックに入れ、料理酒は全てぶち込み、残りは水で水分量を700mlにして煮きる。
米に注ぐ。
いただきますもなく、スプーンをカレーで濡らし、米と一緒に運ぶ。
うほう、悪くない。うほう、これだ。うほう、これがカレーだった。
ヘドロのような玉ねぎ、ゴツゴツした岩のような野菜、木皮のような肉、全てノイズだったのか。
米をカレーで食う。
カレーが好きと言う時、いつもノイズが入っていた。なんてことだ、これからはカレーが好きというたび、もうこいつしかアタマに浮かばない。
ああ、もうだめだ、なんてうまい、寝る前に食べると寝付きが悪くなる。明日顔が晴れる、意識に拒否権なく体が喜ぶ、もう知らない、おかわりもうまい。
知らなかった、誤解だ、本当に今までのルーにはすまないことをした。
ココイチではいつも具なしポークカレーを頼んでいた。一番安いから注文していたと思っていたが違った。ノイズなしが好きだったんだ。
GOTO FAT やな