駅のそば、高架下に近い立地だ。
立地とおんぼろも相まって、一日中、いろいろな音がする。
生活音、飲み屋街の喧騒が少し、各国の言葉、学生の嬌声、猫の鳴き声と足音、車の音、電車の音。
引っ越した当初は煩く感じるかなと思ったが、そうでもなかった。
眠れなくなる程の音量ではないし、TVをつけていると気にならない。
他人の誰かが24時間働いたり生活したりしている感じが解るのは、意外と安心するのかもしれない。
近くて遠い感じがするので、車窓から見えるマンションや家々の明かりを見て感じるそれにちょっと似ているような気がする。
特に電車、終電後の深夜になると、整備や貨物の車両がやって来るのが解る。
電車にはそんなに詳しくないのだが、ディーゼルというのかな、懐かしい音がする。
特に、冬に布団の中でこの音が近づいてきて遠ざかっていくのを聴くのは、とても贅沢な気がする。
なんだかワクワクする。
ここで暮らしてきて、解った事がある。
通常ではない音の事だ。
電車の警笛、プァーンという、あれだ。
短いやつではなくて、遠くから長く警笛が鳴る事がある。警笛が近づいてくる。
その後、低くて重いブレーキのような音が続く。
その後、暫くブザーが鳴り続ける。
その瞬間や終わった後ではなくて、すぐそこの終わる前の音が聴こえる。
はじめのうちはあの音が聴こえてくると、まだ間に合う、逃げろと思っていた。
今は、ああもう間に合わないなと感じる。
これが意外と頻繁に聴こえる。
同じような立地に住んでるので共感できる