廃人、江戸時代に黒船に乗ってやってきた者達の中に潔癖症の者がおり、彼がhygieneと呼ばれていたことから、異常な執着心を見せ、通常の生活を送れなくなった者を指す言葉として日本に定着した。
時代が流れゆくなかで、通常の生活を送れなくなったという部分だけが強調され、いわゆる要介護者を指す言葉となっていく。
その失われた意味が再び蘇りつつある。
ネットゲームに病的な執着を見せ、普通の生活を送れなくなった者達が廃人と呼ばれるようになったのだ。
そして、最近では、単にレジャーなどに異常に入れ込んでいる人間を指し、廃人と呼ぶようになっている。
時を超え、廃人という言葉は熱烈な執着心という本来の意味を取り戻したのだ。
ゆくゆくは、何かに入れ込みプロになった者達が廃人と呼ばれるようになるだろう。
それを見て、中途半端に日本語の歴史を知っているものは、「日本語の崩壊だ!」と騒ぐだろうが、そもそも廃人とは元々hygieneであったということを知らない人間の戯言でしかないので、ぜひ聞く耳を持たないでもらいたい