水泳やってた。プールに行って着替えて泳いで着替えて帰ってくるやつ。
泳ぐとき、かっこいいフォームを教えてもらう。同じようにやると速くなる。
グループ内の序列、自分なりのフォームのかっこよさ、タイム、疲れ具合、が印象に残る。
薄い印象の積み重ねの上で漫然と続けていて、記録会に出た。
いろんなプールからいろんな人が来る。学校一緒だけど違うプールの人と会って気まずくなる。
勝ってやろうと思う。タイムで。
今のデータが分かる。前回のデータ、ほかの人のデータも分かる。
より速くなるために、記録を体系化して試行を繰り返す。
そのあと誘われて野球を始めた。
キレイに振れば飛ぶと言われた。なんだ、水泳と同じかと理解した。
走るのも振るのも回数を課せられたけど、ボールを使えなかったのでフォームの確認のしようがなかった。
そもそも、投げたボールを打ち返すときは追いかけるのに必死で、フォームもクソもなかった。
形関係ないなら、課せられた回数は重荷でしかなく、やる気が出なかった。
その態度が監督の気に入らなかったようで、練習にボールを使わせてもらえなくなり、無用な着替えをして走るだけのお付き合いになってた。