あの男が病院で目を覚ますと、火傷の治療が功を奏したのか、奇跡的に統合失調症が完治して善人になってしまった。
そして・・・自分が妄想で34人も殺してしまったことを自覚する・・・
自分の身に起きたことを全て話し、真摯に反省する姿が改悛の情を示してるのは誰の目にも明らかだった。
裁判では病気による心神喪失状態での犯罪行為を無罪とするのか、死刑とするのか大いに荒れたが、
彼自身もこの罪を生きて償うことは不可能と考え、本人が死刑を望んだ結果、裁判でも死刑が確定した。
善人となった彼は、自分の死を少しでも誰かの役に立ててほしいと、
生きながらにして臓器移植を行って体の一部を病気で困っている人に新鮮な臓器を提供した。
そして死刑執行後の肉体も検体に回され、解剖されたのち焼却された。
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