その友人は「丼物」が男性社会において最適化された食のありようだと考えているのかもしれない。
だって丼物って、その形態上どんぶりを手に持って掻き込むように食べるファストフードだから。一般的に体格の劣る女性の手では、どんぶりを持ち上げるのも辛いし食べにくい。口のサイズ的にもつらい。結果として、男性なら一口にほおばって食べられるご飯の上の具をちまちま小分けしたりかぶりついてかみ切ったりする見苦しい食事行動を強いられ、また、持ち上げられないどんぶりをテーブルに置いたまま犬のように食べる屈辱的な姿勢を強要されることにもなる。このような丼物が安価で広く提供されており、これを避けると自社近くでの食事の選択肢が大きく減るのは、男性原理社会の表れである。
その友人が男性か女性か分からないが、その人が「女性が丼物を食べている光景が許せない」のは、このような屈辱的な状況を女性に強いている社会への憤りである可能性はないだろうか?