家畜慰安係の一日は早い。各担当は1日平均で牛3頭、豚10頭、羊13頭の尻を犯す。
EU主体で家畜慰安プログラムが制定されたのは5年前、家畜は肛門性交により強烈な快感を得ることが研究で証明されてからだ。
現在の法律では脳波の簡易計測によって快楽度が細かく数値化され、累計快楽指数が死の不快を超えた個体のみ食肉に回すことが制定されている。
功利主義とアニマルライツが浸透した今の世の中では、家畜をこのように扱うのが合理的とされたのだ。
20XX年XX月、アメリカの有力紙が重大なスクープを発表した。
今まで安価なタンパク源として人々を救ってきたパワープロテインは、
実は家畜慰安係から採取された精液から生成されていたというものだ。
2年前の法律改定で死の不快指数が格上げされたことを受け、食肉の採算が取れなくなったことによる苦肉の策らしい。