連れが、映画館に遅れてきたのよ。
入場係のお兄さんにきいたら、思ったより予告の上映が短くて、入場した時点でもう本編開始から10分が経っていた。
映画の、しかもミステリーものの作品の、アタマ部分10分間を観ないで途中から本編を鑑賞するのは、私の神経では無理だった。
実際はその10分間が、全体の内容に深く関係なくても(そもそも映画に関係ないシーンなんてないと思ってるけど)、「最初の10分でなにがあったんだろう」という気持ちが終始先行して、ぜったいに鑑賞の妨げになる。それも致命的な。
ということで、私は座席についたものの、スクリーンを直視することができず、映画が終わるまでずっと目をつぶって鑑賞を拒否した。
気にせず作品を途中から最後まで観た連れは「面白かった」といっていたけど、私なら、最初の10分を見逃して観た作品に正当な評価をつけることができない映画を作った人に失礼な気がすると感じて、もし今回のように鑑賞を拒否せず途中から観たとしても、「最初の10分を観ない限り面白いかどうかを判断できない」というだろう。
まあ、連れとは長い付き合いということもあり、自分が遅れてきたことを謝るだけで、私のこのアスペ行為を否定したりはしなかったが、冷静に考えたらこの鑑賞拒否行為はなかなか極端なことだったのではと今になって思う。
というか目をつぶるくらいなら普通座席に座らないわ 時間が勿体無い
(流し込みとは、“一度入場すれば、途中退出しない限り、最終回の上映終了まで、何度でも鑑賞可能”という今じゃ考えられない制度のこと) 30数年前母に連れられて映画館に行った...