2017-02-27

この世界の片隅に (ネタバレなし)

観てきました。

君の名はの次は、この世界の片隅にがキテる」という噂を聞いてから、はや数ヶ月。

まだやっててよかったユーロスペース

結構重い話だということは聞いていたのですが、広島舞台戦時モノだとはつい知らず…

だんだん展開の悪い方向が見えてきてヒヤヒヤして観てました。

この映画の素敵なところは、

戦争ってこんなに悲惨なんだよ。そんな"犠牲"の上に成り立ってる現代を大切にしようよ!!』

という押しつけがましさが全くないところ。

悲惨な部分は一部分で、大部分は主人公すずの日常を幼少期から丁寧に描いてある。

からこそ積み上がっていたものが崩れる悲惨さがあるし、日常感情移入している分、こちらまで痛々しく感じる。

かといって絶望して終わりでもなく、楽しいことも温かみもある日々が続いていく。

そしてボクらの現代は、そんな"日常"の先にあるのだと、決して"犠牲"一色の上にあるわけではないのだと気付かせてくれる。

ここら辺のアンバイがゼツミョウというか、

登場人物たちに体温を感じるし、同じ人間として共感出来るから戦争の記録映像の何倍もリアリティのある恐怖を、アニメーションの爆撃の中に感じました。

戦争で帰ってこなくて悲しむ対象の人もいれば、喜ぶ対象の人もいた。

終戦宣言の時にキョトンとする人もいれば、怒る人もいた。

アメリカ人残飯の美味しさに感動し、

自宅の白米の無味に落胆することもあった。

きっと本当にそうだったはずだ。

少なくとも、僕があの時代を生きていたらそうだったはずなのだ

戦争が本当はどんなものだったのか。人間はその時どう生きていたのか。

その一端を見れた気がしました。

今の日常一生懸命生きたいと思います




nekoich

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