先月に発売された日本国有重工業清算事業団製のタクトスイッチ(黒)SKHPHNA313。
私には入手できなかった。初期ロットの32510台は完売したそうだ。
今ではそれなりのコレクションになった。
私が生まれるより以前には多くの趣味人口のあった分野のようだが、昭和99年の今で
世代の違う親に言わせれば例えば、切手収集みたいなもののように目に映るようだ。
デザインや絵柄しか違いのない切手などに比べたらスイッチには、筐体の手触りや質感、
色、端子の鈍い輝き、そして何と言っても機種による様々なクリック感。
大きなものではなく、かさばらないので自動車のように所有するのに場所をとらず、多
くの種類を所有できるのもいい。
多くのコレクションの中から選んだお気に入りのスイッチを左手に取り親指で押すこと
により、その感触を味わう。
ラヴェルのレコードを掛け、その単調な変わらないリズムに合わせ、クリック。
ところでスイッチ収集という趣味の市場は世の中に、昭和初期に急に現れたらしい。
戦中の国家高揚のなかで、