昇進試験を控えると、上司から過去の資料や問題の傾向を資料として渡される。もちろん自分でも資料をかき集め必死に勉強をするが、調べてみて考えてどうしても分からないことは教えて貰えるし、頼めば小論文の添削もして貰える。そして一次試験に合格すると、面接の練習もして貰える。他のところではどうなのかわからないけれど、うちの会社には、職場には、そういう風土があって、自分もこれまで何度かお世話になっている。
ただ先日、一人の先輩はこう言った。
「あの人たち(上司)が本当に部下のことを思いやって付き合ってくれてると思ってる?そういうところ、今の若い子たちはわかってる?みんな自分の休みの日にまで出てきて(面接の練習)やるの、正直なんかさ…心配というか…。上司は対策をした、練習をした、それに付き合ったという実績とか、合格者を自職場から出したという実績を求めてるんだよ。振り回されてない?親身になってくれてるようで感謝してるかもだけどここにいるうちは考えた方がいいよ」
自分もうっすらとは知っている。部下の出す数値・実績・昇進試験の結果……そういったものが上司の評価になること。でも先輩が言うほどの思惑に満ちたものだろうか?穿った見方をして、本当にそこにある厚意や優しさまでゴミ箱に投げ入れるようなことをしたくはない。少なくとも、自分の時間を割いてくださることへの感謝はしないといけない。自分一人ではなかなかたどり着けないこたえを一緒になって考えてくれるのは、たとえ実績のためだとしてもありがたいことにかわりはない。
上司の知恵をあずかっているのだから、面接の練習の回数が少し上司の実績に織り込まれるくらい、気にしなくてもいいと思うけどな。上司を盲信しているわけでもないし、本当に休みたいときは休んでいる。でも、先輩にそうは言えなかった。
お金のために仕事組み立てたら後輩を育てることになっていて、それが職場全体に広まってるというのは、とてもよさそう。 できたら、業務時間内に出来るともっと理想だけれど、なか...