受けるべき批判・助言がこの一言でかわされてしまう危険性がある。
自分の正すべき所を正さず、一時の感情で片してしまうのは問題だ。
反対のことについても同じことが言える。この「上から目線」という言葉を恐れるあまり、良くない点を指摘することに萎縮してしまう。
批判をすることが「上から目線」に直結する世の中になったらどうだろうか。
確かに度を過ぎて人を見下す行為や人格否定に近い批判は良くない。しかし「批判的な物の見方」が大事なのもまた事実だ。これができて初めてあらゆるレベルで進歩というものがある。
しかし、その批判を安易な言葉で片す前に、もう一度落ち着いて考えて直してほしい。きっとその批判には何かしらの理由がある。
先ほどバラエティー番組で、バルセロナ銀メダリストの解説者による、リオ金メダリストへの「上から目線」の解説が批判されていた。
番組に来ていた15、6歳の女性によると、「銀メダリストが金メダリストを批判するのはおかしい」そうだ。
あえて「上から目線」の論法を使わせていただく。それでは何も知らないただの15、6歳の小娘が銀メダリストを批判するのもおかしいのではないか?