2016-07-11

振られつつある

おおよそそれまでの人生で、自分彼女ができるなんて夢ほどにも思わず暮らしてきた。

恋愛に興味が無いというわけではない。

ただ異性との接点が無く、かといって積極的に動くことができるほどの自信や行動力を持ち合わせているというわけでもない。

彼女は欲しいけれど自分から何かをするわけではないという、昨今ありがちな草食男子というやつだった。

ただ、このまま諦めるには惜しいと思えるような出会いが一度だけ存在した。

このまま疎遠になるのならばいっそと思い、勇気を出して相手を何度かデートに誘って、最終的に交際関係まで持ち込むことに成功した。

彼女自己主張の薄い子で、自分から何かを提案したりすることは滅多に無かった。

これは別に自分けが見ている彼女像というわけではなく、共通の友人の間でも同じ認識だった。

から彼女からアプローチが無いことに対して特に不満はなく、かと言って振り回すことのないように自制心を適度に働かせながら関係を保ってきたつもりだった。

返信が遅いこともわかっていたし、傍から見れば冷めているような関係が心地いいと感じていて、彼女もそう思っていると信じていた。

しかしいつからか、その振る舞いは疑念に変わる。

アプローチが無いのも返信が遅いのも、ただ無関心なだけなのではないか

本当は気づいていた。

彼女の中に自分存在していないことに。

それでも、もしかしたらと思い続けてきたが、どうやらもう駄目みたいだ。

彼女から明示的に振ってくることはないだろう。

かと言って、彼女のことを未だに諦めきれない自分に振ることなんてできない。

自分は一体、いつまで盲目を装い続けるのだろうか。

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