2016-03-12

311備忘録

あの日は、5時間歩けるほどには東京は寒くなかった。

いつも8センチヒールなのに、なぜかぺたんこ靴はいていた日で歩いて帰ることができた。

途中、ホテル予約の電話をしている人がいた

自転車屋さんで自転車を買ってる人がいた

スーツに似合わない運動靴に履き替えている女性もいた

バスが異常なほど混んでいた。

外を走る電車は全部止まっていたけど、都電荒川線が少し動いていて、

待っていたけど、なかなか来なくてあきらめて歩いた。

途中、トイレを借りにビジネスホテルに入ったら、ロビーテレビ

被害を報じており、愕然とするばかりだった。

家に帰ったらフタの締まりが緩かった油が倒れて床に広がっていた

一緒に住んでいた人は6時間かけて仕事場から歩いて帰ってきた。

次の日の土曜は、電車は動き始めていた。日曜の記憶はない。

月曜日電車がうまく動いていなくて、1時間ほど歩いて地下鉄の駅から会社へ向かった。

晴れていてよかった。

駅のエスカレータはとまり、街の至る所が薄暗かった

計画停電テレビでいわれ始め実家は家が暗くなっていた。

テレビCMACばかりだった。

会社取引先になくなった方がいた。現実に打ち拉がれた。

忘れることはないと当時は過ごしていたが、思い出そうとすると

ほとんど思い出せない。

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