幼少の頃、親戚のおじさんは怪訝な顔をして、おばさんを怒鳴っていました。
これが、私の一番幼い頃の記憶です。それ以来、私は人の顔を見ずに生きてはいられませんでした。
人の認めることこそが自分の喜びであり、人から否定されるのは世の中のどんな痛みや苦しみよりも辛いものでした。
学生時代は、おとなしめのグループに所属しておりました。彼女たちは、積極的に人を批評しない人柄で居心地が良かったからです。少しでも他の、素性も分からない人とはあまり関わろうとしませんでした。外見はよく性格を反映しておりますから、派手目の女の子には最低限に接するようにしていました。
私には、芯というものがありません。一貫して持った信念というものがないのです。ぐにゃぐにゃしていて、その場の求められる性格を形作ることで、しのいできました。
現在、私は零細企業の事務をしています。人が少ないため、チームワークが重要になってくる職場です。私はどうやら彼らの求める人材になれているようです。
自分の幸せとは、人の笑顔や評価や感謝に他ならないのです。自己肯定なんて根拠のないものを信じることはできませんでした。
今までも、そして、これからも。