2015-07-21

原作者特権

自分作品アニメ化することになった時、アフレコ見学をした。

オタクなので声優さんにもすごく興味があって、

いろんな声優さんライブを見に行ったりもしているので、とても楽しみだった。

そんな好奇心を持ちつつアフレコ見学した。

最初声優さんに会えることを楽しみにしていたが、実際にリハーサル(?)や本番で声が入るとかなり驚いた。

自分の頭の中だけで動かしていたキャラクターに具体的な声が入って、どんどんキャラクターイメージが膨らんでいって、頭の中でどんどん動くようになる。

まだこの作品を続けられそうだ。

そんなことを思っていると制作会社の方から「ちょい役に声を当ててみない?」と言われた。

台本を見ると、ほんの一言しか発しない役だった。

自分オタクであることを担当制作会社の人も知っているので、「もし良かったら記念に」ということらしい。

でも断った。

原作者特権だとかい理由で、声優さん仕事を奪ってはいけないと思った。

これはきっと「芸能人からという理由ちょっとした連載している」に近いことなのではないか。

自分新人だった頃、紙面のそんなコーナーを見て「芸能人ってだけで連載できるなんてずるい」と思っていた。

こっちは必死掲載されるために、アルバイトをして作品を書いてということを繰り返しているのに、知名度だけで連載をもらえるなんてズルいのだ。

からきっと、自分が声を当ててしまうと、「一言だけでもいいので、アニメに出たい」という声優さん仕事を奪ってしまうことになるのではないかと。

この選択はきっと正しかった。

昨今の業界ネタアニメを見て、そんなことを思っている。

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