V for Vendettaという死ぬほど有名なアメコミ作品がある。
で、最近V for Vendettaの映画版をみて思ったんだけど復讐心が原動力の人って復讐をし終わったら人生の目標を失うんじゃないかな。
筒井康隆の小説で「我が良き狼」という超絶名作があって、これは文字通りの好敵手、なんていうかアンパンマンとバイキンマンみたいな感じでお互いで存在意義を維持しているみたいな関係の小説があって、マジで泣けるんだけど、これを読んでも思ったことでもある。
「我が良き狼」の場合は別に敵として描かれる狼の方がそんなに極悪非道じゃないからこそ感情移入できちゃうからちょっと話がぶれるんだけど、V for Vendettaみたいない復讐する相手が極悪非道の度合いが高ければ高いほどその復讐を終えた後の虚無感というか、生きる意味の喪失ってのがすさまじいのではないかな。
それってでもお前を殺して俺も死ぬ的な相打ちを前提にしているのかもしれないんだけど人って目標がなくなったくらいで死なねえだろうなと思う。
なんとなく、もぬけのから状態で半分呆けた状態でなんとなく生きてしまうのかな。
そこで思ったのは、復讐心を原動力として生きてる人って、復讐した瞬間に死ぬべきで、もしもそこで死ねないのならまた復讐心を生み出すために自分から沼に飛び込むしかないのではないかな。
なんか、悲しいなと思う。
他に別の「敵」を創造して生きるよ。「敵を倒す」という生き方で生きる。