私の乳歯は虫歯だらけだった。摂食障害の一つなのかもしれないが、食べ物を口に入れたら噛まない、含んだまま吸う、というのを長時間していたためだ。親には何度も注意されたが、噛んでいる、と反論した。なぜ、ちゃんと噛んでるのに怒るのだろうと思った。しかし現実、噛んでいなかった。それはいつか、小学生になったあたりのころ、「あ、最近私噛んでるな」と思った瞬間があったからだ。それまでは、本当に気付いていなかった。無自覚だった。
それまでは、ガリガリに痩せていた。一口だけ含んで飲み込まないのだから、当然ではある。親は、私に直させようとする手段として、痩せている私がどんなに醜いかを言って聞かせてきた。尻が婆さんのようにシワシワだとか、骸骨みたいだとか、栄養失調で死ぬとか。
小学生で治った私は、摂食が正常になり、当たり前だが太り始めた。昨日の増田にも書いたが、今度は太る私を醜いとか肥満で死ぬとか親は言って聞かせてきた。どちらにせよ怒るのである。
治ったきっかけは分からないが、その時期夏休みが始まるタイミングで、父の転勤に伴って、遠くへ引っ越した。それまで、運動神経が良く、外で友達と元気に遊ぶ私だったが、友達がいないので家で夏休みを過ごした。新学期には小太りで、消極的で周りに馴染めない性格になっていた。