時折、人気ブログの著者が仕事を辞めてブログを仕事にしているのを見かける。あるいは、文才を活かしてライターになったりもする。
しかし私から見て、彼らは往々にして面白くなくなっていると思う。
本来それは彼らにとって息抜きであり、居心地の良い空間であったはずだ。
その中で自分自身のやりたい事をやりたいようにやってこそ、評価されれば嬉しく、批判されれば悔しいものであろう。
そうして何度も何度も練り直しようやく作り上げた個性に、読者は惹かれるのだ。
書き物を仕事にすると、そうはいかない。コンスタントなPV数が必要だ。
杜撰なものであろうが、ヘイトを集めようが、結果のみを求めるようになる。
言ってしまえば、深夜の番組がゴールデンタイムへ進出したようなものだ。つまらなくなるのは、火を見るより明らかである。
きっと彼らは会社や社会、常識などの「何か」から自由を求めてフリーランスになったのだと思う。
「何か」から逃げ出す活路を見いだして、それに飛びついてしまったのだろう。
だがよく考えてほしい。
今度は書き物に縛られる。書かなければと義務感に縛られる。
安息の場所だったはずのものが、いつの間にか逃げ出したくて仕方が無かった「何か」になってしまう。
過度に自由を求めることも、必要以上に自由から逃げることもしないで欲しい。
今のままで十分である。十分であるからこうして今があるのだろう。
是非、現状の素晴らしさをもう一度洗い直して欲しいと、私は思う。
概ね同意だけど、 元々の仕事を通じての出会いや経験値の蓄積が行われなくなるのも 問題かなぁと思ったりもする。