2013-08-05

帰郷きっか

昨日、夢を見た。

自分が生まれた場所田舎で、文化の伝搬が一年遅れで来るような辺境だった。

ただそんなところでも人並みの青春は送れる。部活だったり、恋だったり。

夢で会ったのは、好きだった人だ。

小学生の頃からの友人で、気づいたときには恋愛対象として意識していた。

中学生に上がった頃、その人を想い眠れなくなったことがある。

朝日を迎えたときは我ながらバカだと思ったが、今になってそれが恋わずらいなんだと気づく。

その人は鬱屈性格に難のあった自分を、真っ向から批判し、優しく諭してくれた。

両親にすら信用されていない自分は、まるでその人のことを聖人のように感じていた。

そんな人と一生過ごせたらどんなにいいだろう。

それはきっと幸福で、どんな苦難でも乗り越えられるのかもしれない。

そんなことを考えて、その人に告白をしようとした。

そう、告白はしなかった。いや出来なかったというのが正しいか

臆病だった自分は「好きな人いるの」と告白の前にいってしまった。

そのとき初めて、自分のよく知っている人とその人が付き合っていることを知った。

自分告白も出来ずに失恋してしまった。

そんな相手と夢で久しぶりに会った。

夢の中の自分たちは、中学生の頃のままだった。

懐かしい制服。当時は凄く嫌っていたのに、今はとても愛おしく感じる。

現実感も真実味もないけど、とても気持ちのいい夢だった。

そして目が覚めた。

目が覚めると、自然と涙がこぼれた。

もう何年も帰っていない故郷へ、久しぶりに帰ろうと思う。

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