中1のとき、同じクラスの中に自分に色々おせっかいを焼いてくれる女の子(以後A子とする)がいた。明るくて運動ができて
勉強ができる子だった。彼女の背中には太陽がある気がした。すごくいい子で尊敬しているし、当時のことは感謝してる。
中2に入ったか入らないときに、友達から「A子はおまえのことが好きだ」と何度も囃された。彼女が自分に声を
かける様子を見て、そう推測したんだろう。自分はそれは違うと思った。
実は自分は障害持ちで授業中など何かと困ることがあり、そういう立場だから色々世話をしてくれたと思うのだ。
「あいつは好きだからとかそういうんじゃなくて、目の届く親切な人だからそうするんであって、恋愛とかそういんじゃないよ」
そんなニュアンスで返事した。
ある日、土曜日の授業の終わった午後、弁当を食べて廊下に出て窓を見て「さぁ部活に行くか」と頭で一人心地もの思いに耽ってたら
開口一番、
廊下の向こう側にA子が自分に好意を持ってるって囃したてた当の友達がいた。後から考えるとどうも友達がA子に「○○はA子が好き」というのを
話して、話した直後、A子が自分にそれを直接確認しにきたらしい。
「ち、ちがうよ。周りがそう囃したててるだけだよ!」
あわててそう返事した。自分は運動音痴で当時いじめられていたし、彼女と釣り合いが取れないと感じていた。
とにかくA子が自分を好きなはずがない。